骨のはなし
生まれて初めて骨折をした。
こんな些細なことで、と思うきっかけで。
まあ、足の薬指にヒビ程度のものなので、見た目は分からないし、大したケガではない。
しかし、自分が予想していた以上に「生活に支障」は出てきている。
不自由である。
不便である。
しばらくは遠出はもちろん、近くの買い物もしんどいということが分かった。
まったくもって、「骨が折れる」とはよくいったものだ。
くたびれる。
「骨身にしみて」ます。
「骨のある人」という言い方もあります。
「骨太な」とは言うが、「骨細な」とは言わない。
骨に関する本で最初に浮かぶのはこちら。
子どものころ、6つ下のきょうだいが初めて自分で選んで買ってもらった絵本。
がいこつなんて怖いなと思っていたが、ページをめくると不思議に落ち着いた記憶がある。
静謐のなかで「くらし」を送る がいこつさんの姿は、少し自分に似ている。