すすめられるままに読む

とある場所での自己表現を止めた。 発信を止めてみたら、久しぶりの友人知人から別経由でメッセージやら電話が続いた。某所での発信も見ていたはずの人たちなのだが、「何?どうした?」でもなく、「どうしてるかと思って」と、やりとりしてくれるのがよい。…

物語の重なり

朝礼の時。立ち上がった隣席の同僚から何かが落ちた。 葉っぱのようだった。 ただどこかでくっついたものが落ちたようには思えず、声をかけると、驚いて「下の子がくれた四葉のクローバーだ」という。 ポケットに入れているうちに押し花のようになって、それ…

空気感について

たまたま、人の本棚を見る機会があった。 誰かの本棚を見るのがとても好きで、まちなかの店舗に本棚があれば、頼んで写真を撮らせてもらったりもしている。 さて、その本棚の主の職業柄、想像の範疇であったが大量の「本の本」があった。 自分が読んだ本、読…

「あおくんときいろちゃん」考

色を混ぜるように考え方が混じり合うといい、そんな話になった。 二つの色が混ざるというと、すぐにこの絵本が頭に浮かぶ。 あおくんときいろちゃん (至光社国際版絵本) 作者: レオ・レオーニ,藤田圭雄 出版社/メーカー: 至光社 発売日: 1984/01/01 メディア…

セッション3

紙の本を読む際に、我々は文字を読む。文字の書体を眺めている。 その「本における文字の書体」について、深く考えたことはなかった。 そういうわけで特に「精興社書体」を使用した作品に着目して現代文学を語るという、今回の課題図書のテーマはとても新鮮…

ロックの日

6月9日、ロックの日だった。 ロックの定義や範囲は調べるときりがなさそうだし、「しらべ」というタイトルのブログではあるけれどこの場は置いておく。 せっかく休日だったこともあり、自分の中で「ロックだな」と思う曲をひたすら聴いた。 1.ゆらゆら帝国…

逃げる

5月がいつの間にか終わって6月に入った。 なんと早い。月日が逃げていく。 逃げるといえば、最近読んだ絵本がたまたま「逃げる」テーマだったりしたので、面白いなと思い取り上げる。 東京でバージニア・リー・バートンの展示が あったようだ。 www.kyobunkw…

自分なくしの旅

訃報が続いている。 遠い世界の人にも、身近な人にも、である。 自分にとっては知らない人でも、毎日会っている人にとって特別な人だったとしたら、その余波は自分にもある。 同僚たちが何度も喪服に身を包んでいるのを見て、かなしみの連鎖を感じる。 この…

ドーナツの日に寄せて

6月1日はアメリカでは「ドーナツの日」らしい。 ドーナツはカリカリのオールドファッションか、ざりざりした砂糖をまぶした昔風のものが好きである(とはいえ布団のような低反発枕みたいな、ふにふにした食感のタイプもいけます)。 オールドファッションで…

図鑑を買う

ここ数年は新しいジャンルやアーティストを取り入れるというより、手持ちの音源から決まった音楽を聴くことが多いのだけれど、季節の変わり目に急に気分を変えたくなって超絶久々にCDショップに行った。 といってもレンタルが主流で、売り場は小さい店舗だっ…

セッション2

月例セッション第2回。 ミュージシャンはセッションに備えてリハーサルをするけれども(しないというバンドもある)、われわれもリハーサルよろしく、日々思考の交換はしている。ときには、おやつの交換も。 モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語 作者…

骨のはなし

生まれて初めて骨折をした。 こんな些細なことで、と思うきっかけで。 まあ、足の薬指にヒビ程度のものなので、見た目は分からないし、大したケガではない。 しかし、自分が予想していた以上に「生活に支障」は出てきている。 不自由である。 不便である。 …

雨の休日

休みの日の朝、よく雨が降った。 雨の日は音楽に身を預けたくなる。 かつて、よく通っていたまちに<雨と休日>というCDセレクトショップがあった。 shop.ameto.biz 童話や映画に出てきそうな、不思議な佇まいのお店だった。 西荻窪という場所によく似合って…

壁新聞

思考が常に混沌としているので、会話に脈絡がないと言われる。 「思い付き」に無意識下で常に飛びついている。 この本を選ぶことになったいきさつも思考の連鎖によるものだが、出発点は何だったかもう覚えていない。 とにかく吉田篤弘の本を読みたくなって、…

パラで生きる

パラレル 作者: 長嶋有 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2004/06/26 メディア: 単行本 クリック: 7回 この商品を含むブログ (84件) を見る 長嶋有という小説家を知ったのはこの作品だった。 もう15年ほど前なのか、と驚く。 当時は自分も若く、作品は面白…

あの山越えて

山は、すそのがよい。 そう思ったのは大きな山が見える今の土地に来てからだと思う。 とはいえ、大きな山は毎日見えるわけではない。 天候によってまったく見えない日もあるし、部分的にしか見えなかったり、シルエットが薄ぼんやりと浮かび上がっているだけ…

自分のものにするやり方

誰が音楽をタダにした?──巨大産業をぶっ潰した男たち (ハヤカワ文庫 NF) 作者: スティーヴンウィット,関美和 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2018/03/06 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る 人から読み終わった本の感想を聞くのもよいが…

本の効用

本は、属性を忘れさせてくれる。 一度、日常の中にある「個」をなくしてくれる。 そうしたことにより、強烈に今の自分が見える。日常の何気ない所作の中で、「思いつき」が時々降ってくる。 そうしたことのメモ書きにも、この空間がなればいいと思う。

本屋へ行く

仕事終わりで、課題図書を買いに本屋へ行った。 車を20分ほど走らせる。 居住区から一番近い、満足のいく品ぞろえの本屋はそこしかない。 広くはないが、新刊や話題の本であれば必ずあるという安心感。 着くと驚いたことに空いた棚がいくつも。 模様替えや、…

セッション

月例セッションというのをやることになった。 トークセッションである。 こう書くと偉そうだが、気の置けない雑談である。 いちおうは明確なテーマ本を決めて、それを中心に話すのである。 互いに思考が整理されるのではないかという期待がある。 30分と区切…

書き初め

ブログ始めました。 閉じた空間ではなくて公開の場で自分の考えを書いてみたくなりました。 友人と語る・ニュースや本を読む・映画や音楽や絵や写真を見聞きする・ いろいろに触発されて心に思い浮かんだことを つれづれに書きとめる場となるような気がしま…