自分なくしの旅

訃報が続いている。 遠い世界の人にも、身近な人にも、である。 自分にとっては知らない人でも、毎日会っている人にとって特別な人だったとしたら、その余波は自分にもある。 同僚たちが何度も喪服に身を包んでいるのを見て、かなしみの連鎖を感じる。 この…

ドーナツの日に寄せて

6月1日はアメリカでは「ドーナツの日」らしい。 ドーナツはカリカリのオールドファッションか、ざりざりした砂糖をまぶした昔風のものが好きである(とはいえ布団のような低反発枕みたいな、ふにふにした食感のタイプもいけます)。 オールドファッションで…

セッション2

月例セッション第2回。 ミュージシャンはセッションに備えてリハーサルをするけれども(しないというバンドもある)、われわれもリハーサルよろしく、日々思考の交換はしている。ときには、おやつの交換も。 モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語 作者…

骨のはなし

生まれて初めて骨折をした。 こんな些細なことで、と思うきっかけで。 まあ、足の薬指にヒビ程度のものなので、見た目は分からないし、大したケガではない。 しかし、自分が予想していた以上に「生活に支障」は出てきている。 不自由である。 不便である。 …

壁新聞

思考が常に混沌としているので、会話に脈絡がないと言われる。 「思い付き」に無意識下で常に飛びついている。 この本を選ぶことになったいきさつも思考の連鎖によるものだが、出発点は何だったかもう覚えていない。 とにかく吉田篤弘の本を読みたくなって、…

パラで生きる

パラレル 作者: 長嶋有 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2004/06/26 メディア: 単行本 クリック: 7回 この商品を含むブログ (84件) を見る 長嶋有という小説家を知ったのはこの作品だった。 もう15年ほど前なのか、と驚く。 当時は自分も若く、作品は面白…

自分のものにするやり方

誰が音楽をタダにした?──巨大産業をぶっ潰した男たち (ハヤカワ文庫 NF) 作者: スティーヴンウィット,関美和 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2018/03/06 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る 人から読み終わった本の感想を聞くのもよいが…

本の効用

本は、属性を忘れさせてくれる。 一度、日常の中にある「個」をなくしてくれる。 そうしたことにより、強烈に今の自分が見える。日常の何気ない所作の中で、「思いつき」が時々降ってくる。 そうしたことのメモ書きにも、この空間がなればいいと思う。

セッション

月例セッションというのをやることになった。 トークセッションである。 こう書くと偉そうだが、気の置けない雑談である。 いちおうは明確なテーマ本を決めて、それを中心に話すのである。 互いに思考が整理されるのではないかという期待がある。 30分と区切…