セッション14

西荻窪というまちが好きである。 住んだことはないが、大人になってから通うようになった。 現在は本屋や古道具屋、雑貨店、ベーグル専門店に美味しいことで有名な食事処など、歩いて回りやすい範囲に魅力的なお店が点在していて人気のスポットになっている…

ある編集者

東京に行ったときはなるべく美術館の展示をいくつか観るようにしている。 今回はまず編集者・小野二郎の展示を観に世田谷美術館を訪れた。 www.setagayaartmuseum.or.jp 実をいうと、小野二郎という人物については全く知らなかった。 本の界隈にいながらそれ…

セッション13

ここのところ、忙しいと言いながら内容的に重い本が続いたので、 少し読みやすい 「本の本」を課題本とした。 本を贈る 作者: 笠井瑠美子,川人寧幸,久禮亮太,島田潤一郎,橋本亮二,藤原隆充,三田修平,牟田都子,矢萩多聞,若松英輔 出版社/メーカー: 三輪舎 発…

セッション12

いいなあと思う憧れの出版社がいくつかある。みすず書房はそのひとつ。 「好き」とか「お気に入り」じゃなくて、「憧れ」なのは、価格帯もあるのだと思うけれど、生み出される本一点一点の佇まいが美しいからだ。言及するときもちょっと通ぶって「みすず」と…

セッション11

2019年は大著の積読解消ということになるみたいだ。 440ページ。おそらく今までで一番長かった。 この本は1月からの宿題だったのに、結局2/3までしか読み終えないままセッションに臨んだ。(相棒は読み終えていた。さすがである) 災害ユートピア――なぜその…

「のんき」と輪郭

少し前のことだが、数年越しの念願がかなって、東京にある書店Tに行った。 こじんまりとしていながらカフェとギャラリーが併設されていて、それでいて本棚は自分の思う「完ぺきな」状態だった。 そこには宇宙があった。 どの本も読まれたがっているように思…

セッション10

2019年のセッションは、課題本なしのスタート。 正確にいうと、課題図書は決まっていたのだけれど、互いに年明け早々いろいろと立て込んでしまい、読む時間が取れなかったので翌月に持ち越したのである。 それで、課題本以外で気になったトピックを披露しあ…

初買い・初読み

2019年は買った本をなんらかの形で記録しておこうと思う。 年末に買いそびれた本をいつもの書店で買おうと思い、在庫ありとなっているフロアに行ったら「石」に関する本のフェアが展開されていた。 とくべつ石が好きというのではないが、その中に、最近よく…

18→19

2018年はここ数年の中でも、特にたくさん音楽を聴いて、色々な本を読んだ。 環境の変化で「人に会う」ことが減ったというのもある。 それでも、それほど寂しい気持ちにならなかった。 どの作品も日々を送ることを支えてくれたが、なかでも印象的だったものを…

セッション9

「平成最後の」という枕詞が何度も何度も使われた2018年。 今年の締めくくりセッションは90年代について。 natsuhasha.com 京都の書店・誠光社の店長、堀部篤史氏の書いたエッセイである。 書店で探し当てたときに拍子抜けするほど簡単な感じの、薄い本だっ…

セッション8

9月に日帰りで京都に行った際、本の世界では有名な書店に立ち寄った。 日本全国にある「カリスマ書店」のひとつで、店長氏と話す時にも緊張してしまった。棚が何より雄弁だったから特に話す必要なかったのだけど、こんな棚を編集している人はどんな人なんだ…

セッション7

秋が深まってきた。 セッションとブログを始めてちょうど半年が経った。 7回目、予定より一週ずれてのラッキーセブン回である。 断片的なものの社会学 作者: 岸政彦 出版社/メーカー: 朝日出版社 発売日: 2015/05/30 メディア: 単行本(ソフトカバー) この…

セッション6

9月は秋の訪れというよりも夏の終わりを感じる月だと思う。 このところの日本は四季がなくなったと言われるが、それでも微妙に移り変わりは感じるもの。虫の声とか、朝晩の肌寒さとか。そして風の中には秋が潜み始める。 読書について 他二篇 (岩波文庫) 作…

よむあかり

本を読むためのデスクライトを探していた。 今の部屋には手元を照らす灯りはなくて、通常の部屋の電灯では手元が暗くなる。 自分にとっては道具という観点とインテリアのひとつという観点の両方から考えたい。そうそう買い替えるものでもないし。 数々の電気…

積む積む

夏休みだった。 休み中に積読を少し解消しようと旅のお供に持って行ったのは以下の3冊。 本屋な日々 青春篇 作者: 石橋毅史 出版社/メーカー: トランスビュー 発売日: 2018/06/25 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (2件) を見る 読ん…

セッション5

学校に通っているときのように、きちんきちんと区切りのある生活ではない。 毎日毎日が流れるように過ぎていく。気付けば5年、10年、20年と。 カレンダーをめくっても月が切り替わった気がせず、「来年の話をすると鬼が笑う」なんて言う間もなく、笑うはずだ…

セッション4

7月は互いに忙しかったようだ。セッションもすでに2度延期になったが、なんとかスキップせず開催できた。今回は刊行されると知った時から「この本はきっと読むのだろう」と思っていた本について話すことになっていた。 これからの本屋読本 作者: 内沼晋太郎 …

通りすぎる街

7月はじめ。いまの居場所での1年が過ぎた。 実際の距離を大きく移動したのはさらに何か月か前だったのだが、ぴたっと定位置につけたのは7月だったから。本当にあっという間だった気がする。 ふと「こつん」と当たった小石に動かされたくらいのつもりでい…

すすめられるままに読む

とある場所での自己表現を止めた。 発信を止めてみたら、久しぶりの友人知人から別経由でメッセージやら電話が続いた。某所での発信も見ていたはずの人たちなのだが、「何?どうした?」でもなく、「どうしてるかと思って」と、やりとりしてくれるのがよい。…

物語の重なり

朝礼の時。立ち上がった隣席の同僚から何かが落ちた。 葉っぱのようだった。 ただどこかでくっついたものが落ちたようには思えず、声をかけると、驚いて「下の子がくれた四葉のクローバーだ」という。 ポケットに入れているうちに押し花のようになって、それ…

空気感について

たまたま、人の本棚を見る機会があった。 誰かの本棚を見るのがとても好きで、まちなかの店舗に本棚があれば、頼んで写真を撮らせてもらったりもしている。 さて、その本棚の主の職業柄、想像の範疇であったが大量の「本の本」があった。 自分が読んだ本、読…

「あおくんときいろちゃん」考

色を混ぜるように考え方が混じり合うといい、そんな話になった。 二つの色が混ざるというと、すぐにこの絵本が頭に浮かぶ。 あおくんときいろちゃん (至光社国際版絵本) 作者: レオ・レオーニ,藤田圭雄 出版社/メーカー: 至光社 発売日: 1984/01/01 メディア…

セッション3

紙の本を読む際に、我々は文字を読む。文字の書体を眺めている。 その「本における文字の書体」について、深く考えたことはなかった。 そういうわけで特に「精興社書体」を使用した作品に着目して現代文学を語るという、今回の課題図書のテーマはとても新鮮…

ロックの日

6月9日、ロックの日だった。 ロックの定義や範囲は調べるときりがなさそうだし、「しらべ」というタイトルのブログではあるけれどこの場は置いておく。 せっかく休日だったこともあり、自分の中で「ロックだな」と思う曲をひたすら聴いた。 1.ゆらゆら帝国…

逃げる

5月がいつの間にか終わって6月に入った。 なんと早い。月日が逃げていく。 逃げるといえば、最近読んだ絵本がたまたま「逃げる」テーマだったりしたので、面白いなと思い取り上げる。 東京でバージニア・リー・バートンの展示が あったようだ。 www.kyobunkw…

自分なくしの旅

訃報が続いている。 遠い世界の人にも、身近な人にも、である。 自分にとっては知らない人でも、毎日会っている人にとって特別な人だったとしたら、その余波は自分にもある。 同僚たちが何度も喪服に身を包んでいるのを見て、かなしみの連鎖を感じる。 この…

ドーナツの日に寄せて

6月1日はアメリカでは「ドーナツの日」らしい。 ドーナツはカリカリのオールドファッションか、ざりざりした砂糖をまぶした昔風のものが好きである(とはいえ布団のような低反発枕みたいな、ふにふにした食感のタイプもいけます)。 オールドファッションで…

図鑑を買う

ここ数年は新しいジャンルやアーティストを取り入れるというより、手持ちの音源から決まった音楽を聴くことが多いのだけれど、季節の変わり目に急に気分を変えたくなって超絶久々にCDショップに行った。 といってもレンタルが主流で、売り場は小さい店舗だっ…

セッション2

月例セッション第2回。 ミュージシャンはセッションに備えてリハーサルをするけれども(しないというバンドもある)、われわれもリハーサルよろしく、日々思考の交換はしている。ときには、おやつの交換も。 モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語 作者…

骨のはなし

生まれて初めて骨折をした。 こんな些細なことで、と思うきっかけで。 まあ、足の薬指にヒビ程度のものなので、見た目は分からないし、大したケガではない。 しかし、自分が予想していた以上に「生活に支障」は出てきている。 不自由である。 不便である。 …